「輸血関連情報カード」利用の推進について
「輸血療法の実施に関する指針」(厚生労働省医薬・生活衛生局血液対策課)において、臨床的に問題となる不規則抗体を保有する患者には、その旨を記載した情報カードを携帯させることが望ましいと記載され、その推進が求められています。しかしながら、沖縄県内における情報カードの利用は1施設のみに留まっております。そこで、沖縄県合同輸血療法委員会ではより安全な輸血医療を目的として、日本輸血・細胞治療学会より配信されている「輸血関連情報カード」の利用を推進したいと考えております。「輸血関連情報カード」は、不規則抗体情報のみならず、移植歴や輸血検査に影響を与える薬剤に関する情報も記載できるように設計されております。このカードを活用することで、輸血関連情報の共有化が図られ、不規則抗体による遅発性溶血性輸血副作用の予防や情報不足に起因する輸血実施の遅延(血液型が確定できない、交差試験が適合しないなど)を回避できるようになり、効果的な輸血療法の実施が期待できます。
なお、沖縄県合同輸血療法委員会では各医療機関が輸血関連情報カードの運用を円滑に行えるよう、3種の説明用資材と沖縄県独自のカード運用案内文書を作成しました。沖縄県内の医療機関関係者の皆様におかれましては、趣旨をご理解いただき、輸血関連情報カードのご活用ならびに普及にご協力いただきますようお願い申し上げます。